続【本当のところどうなの?】新型コロナウイルスワクチン ≪ その2 ≫
菅義偉内閣総理大臣は2021年2月2日の会見で「有効性、安全性を確認した上で、2月中旬に接種をスタートしたいと思います。医療関係者から始め、高齢者については4月から接種を進めます」と述べました。
有効性は盛んに報道されていますが、一方で安全性については詳細に報道されていないようです。
そこで今回は「【本当のところどうなの?】新型コロナウイルスワクチン」の続編として、安全性に焦点を絞りお伝えします。
ファイザー社国際共同第3相評価試験内容
16歳以上の4万3548人を対象に、無作為評価者盲検化比較試験(半数に対象ワクチンを打ち、残り半数には偽薬)を実施。21日間隔で2回の治験接種を行いました。
若者層の方が高齢層よりも数値が高いのは、新陳代謝が活発(細胞分裂回数が多い)なためと考えられます。
やはりと言うべきか、どちらの年齢階級でも2回目の副反応が多くなっています。mRNAによる多量の抗体生成と、そのアレルギー反応であると推定できます。
注目すべきは「38.0℃以上の発熱」です。
若者層(2回目結果の一部)
16% : 発熱
35% : 寒気
45% : 解熱鎮痛剤使用
高齢層(2回目結果の一部)
11% : 発熱
23% : 寒気
38% : 解熱鎮痛剤使用
季節性インフルエンザの不活化ワクチンで、38℃以上の高熱になるのは稀です。全く異質なワクチンであるという心構えは必要です。
介護施設の高齢者が先行的に接種する対象で進められていますが、体力が保つのか疑問です。また、中等・重度の認知症高齢者が発熱したときにどうするのか。
介護施設では原則として身体拘束できません。即入院、即拘束帯ベルトでベッドに固定されないか。そもそも現状で入院できるのか。
それとも「緊急時に止むを得ない場合に限る」という例外規定の身体拘束を介護施設にさせるのでしょうか。
そこで、介護施設の高齢者は1回の接種のみという検討もされていますが、そうすると効き目がわかりません。
アメリカは戦時状態
海外から「ウイルスとの戦いに勝つ」などという言葉が入ってきます。しかし日本ではピンときません。
アメリカでは新型コロナウイルスの死者数が、第2次世界大戦の死者数(40万5339人)を超えました。
なるほど「通常」のワクチンではあり得ない安全性でも、戦争をしているのだから「新兵器」の使用も躊躇わないでしょう。
アメリカの47万1422人と、日本の6722人。約70倍ですから感覚が違って当然です。
例年で年間1万人前後が死亡する季節性インフルエンザ(超過死亡含む)と、6722人。約半数です。今までの公衆衛生とは何だったのでしょうか。
100万人あたりの死者数をみても約30倍。国際的な同調圧力に屈して「平時」の日本でも「新兵器」を使おうとしています。
予防接種健康被害救済制度
今回ファイザー社からワクチンを輸入するにあたり、損害賠償免責で契約しています。つまり国が救済します。
死亡の場合、4360.6万円の補償です。障害者1〜3級となり、因果関係が認められれば年額数百万円の補償。通院または入院は月額3.5万円前後となります。
発熱して2〜3日自宅で寝込んだなどでは、時給労働者は国からの補償がないので注意が必要です。
介護施設で暮らしている高齢者がワクチンにより高熱になった場合、ADL(日常生活動作)の低下が懸念されます。認知症の場合は病状進行の心配もあるでしょう。
これらが遠因となって死亡した場合、果たして補償の対象となるのか。困難であると予測せざるを得ません。
予防接種の意味
大別すると個人予防と社会防疫の2つとなります。この2つを区別せずに議論や検討をしているので、混乱しているように見えます。
個人予防とは、文字通り感染しても重度化しないよう個人が予め防ぐことです。リスク(危険性)とベネフィット(利益)を自身で判断して決めてください。
社会防疫とは社会的なウイルスのまん延を防ぐために、リスクを冒して協力することです。社会貢献したい人はリスク・ベネフィットを考慮して接種を決めてください。
「勧奨」を報道が監視できない危険社会
1994年に予防接種法が改正され、国の強制義務は廃止され「勧奨」となりました。
今回の新型コロナウイルスワクチンは公的関与として「勧奨」。個人として「努力義務」となります。
この勧奨がくせ者です。言葉の意味は「よいことだとすすめて励ますこと」です。行政のあらゆる部署がこの法律に則り、積極的にワクチン接種は良いことだとして誘導してきます。
本来であれば第四権力(第四勢力)である報道機関がこれを検証し、国民に対して判断材料となる情報を示さねばなりません。
しかし新型コロナウイルスワクチンに関していえば、行政の広報機関に成り下がっていると厳しく指摘しておかなければならない。浅はかで、かつ社会的に危険な状態です。
身を守るのは自分自身
ところで季節性インフルエンザワクチンは、まん延防止のためではないと言ったら驚くでしょうか。
1993年の公衆衛生審議会で議論され、翌年の予防接種法改正で「確定」しています。多くの国民に知らされないまま、いつの間にか「重度化を防ぐため」にスライドされています。
新型コロナウイルスワクチンの正式承認が早まり、2月14日になる見通しです。17日から医療従事者への接種が始まります。
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『介護評論』