5つの壁 ー 老人ホーム探し始め問題の解決法

1.「夫」が老人ホームへの理解を示さない

対象者本人からみて息子は、仕事で平日の日中は不在。その妻の介護負担を理解せずに「俺の親の面倒を看れないのか」と老人ホームを拒否。

主介護者の76.4%が女性なので、このパターンに陥りやすいです。さらに、主介護者が心療内科などに通うまで追い詰められるケースも珍しくありません。

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担当のケアマネジャーに相談して、同席の上での話し合いの場を設ける。または、地域包括支援センターに相談する。


2.「長男が看るべき」など親族が正論を振りかざす

「手は出さない・金も出さない・クチだけ出す」という親類がいたら…。正義を押しつける声がデカいだけに厄介です。

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親族会議をしてください。率直に現状を話して「1週間でよいので一緒に介護してほしい」と助けを求めましょう。巻き込むことで理解を促せる。


3.友人の来訪

家族・親族がまとまり、本人の説得を得ていよいよ老人ホームへの入居が決まったときに、もう会えなくなるからと本人の友人が来訪。

「アンタそんなとこ行くんじゃないよ」と言われ翻意してしまうことが多い。こうなると再度の説得が難しくなります。

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友人の来訪は老人ホームに引越ししてからもできる旨を伝えて、丁寧に断る。


4.新型コロナウイルスで会いに行けない

盆と正月は、独り暮らししている対象者本人の家に、自然と家族が集合する機会でもあります。そこで独り暮らしの限界を家族が感じ取り、そのまま家族会議になることが多い。

しかし、コロナ禍で世間の目もあり、本人から来てほしくないと断られることや、感染させるリスクを警戒して集合しないケースが多くなっています。

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主介護者(または代表者)が1名で会いに行く。家の中に入らなければわからない情報がたくさんある。


5.主介護者の弱音

すべての条件が整った時点で「やっぱりかわいそう」「本人が嫌がっている」「本人の意思に任せる」といった弱気になるのは人情として当然です。

しかし、振り出しに戻っただけで、事態はますます悪くなる一方です。対象者本人だけではなく、家族の生活が破綻します。

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決断する責任から逃れられない。家族や友人(グチを聞いてくれる人)のサポートを得る。



まとめ:老人ホームの検討開始は9割以上が子供

特に主介護者である長男嫁または実娘が殆どです。罪悪感に苛まれながら配偶者に内緒で探し始める人も少なくありません。

今回はそうした方にどうすればスムーズに話を進められるかをまとめました。ぜひ、参考にしてください。


『介護評論』

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