汚された介護福祉
文科省との約束を反故にする大学人事
2020年12月22日付 毎日新聞「東京福祉大総長が復職 過去に強制わいせつ罪で実刑判決 文科省への説明、ほごに」
東京福祉大学といえば、介護福祉士や社会福祉士など高齢者介護に多くの人材を輩出する大学です。
その大学の総長といえば、間違いなく社会を指導する立場です。なおかつ実際には同グループのトップですので、経営者としても一般人と比べてより高いモラルを求められます。
「ウソつき」が指導する学校
文部科学省と「1人が理事長と学長を兼ねる体制にはしないと約束した」にも関わらず違法性が無い、余人をもって代えがたいとの理由で復職したのです。
無論、大学の自治権に対して軽々に国が関与するべきではありません。しかしながら度が過ぎているというべきでしょう。
また、他の業態ならいざ知らず「教育」ではそれを「ウソつき」というのではないでしょうか。
超高齢社会で国内の介護人材は貴重です。今回の件は社会に暗い影を落としています。唯でさえなり手の少ない介護業界なのに「ウソがまかり通る」というイメージが追加されてしまったのです。その社会的な罪は重いと言わざるを得ません。
親・卒業生が声を上げる
在学中の学生は立場的にモノを言いづらいでしょう。保護者も子供を人質に取られているようなものです。ここは卒業生が大学側に苦情を申し立てるのが解決への近道ではないでしょうか。
『介護評論』